国指定天然記念物久保桜
名称:国指定天然記念物「伊佐沢の久保ザクラ」
所有者:長井市
所在地:山形県長井市上伊佐沢字峰屋敷2021
指定年月日:昭和25年8月29日(旧法:大正13年12月9日)
説明:長井市立伊佐沢小学校校庭の続きの一隅にある。
品種はエドヒガン。根周10.8m、目通りの幹囲8.1m、高さ約16m。幹の部分は3つに分裂し、根元は空洞になっている。
枝張りは東へ11.3m、西へ10.4m、北へ9m、南へ6.5m。天保・弘化のころは枝が40アールを覆っていたので4反桜と呼ばれ、花時には米沢藩主が来観し、樹下10アール余りの土地は明治維新まで免税地であったという。
言い伝え(口碑)によると、幕末の頃乞食が桜の根元のほこら(洞)に宿って炊事をしたところが、朽ちた部分に火が燃えついてやけどをしたので退散した。
火は、朽ちた部分を燃やし、養分の通う皮の部分まで焼いたので、大枝2本、その他の枝が枯れ落ちて、樹形が一変してしまったということである。
乞食のたき火の事故の後、土地の人々は、残った枝に支柱を立て、柵をめぐらして桜の保護を続けた。
近年は地元の有志者が保存会を組織し、支柱も60余本にしているが、老化が目立つようになった。
また、巨木にまつわる伝説として、坂上田村麻呂将軍と、土地の長者の娘「お玉」との悲恋物語によって、この桜は「お玉桜」という呼び名が一般に広まっている。
樹齢は1200年といわれている。
(長井市史第4巻210頁より)