長井市市勢要覧2024 電子ブック
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歴史のハナ水と共に暮らし、歴史と文化を育む長井の「井」は「水の集まるところ」に由来します。水に恵まれ、治水と利水の暮らしが営まれてきた長井市。江戸時代になると、最上川舟運により発展が進み、現在につながる豊かな水の文化が育まれてきました。最上川舟運によって    商人町として繁栄〝水〟をまちの魅力にした     様々な取り組みstory③舟運文化の恩恵置賜白川と置賜野川を集め、長井市内を南北に悠々と流れる最上川。この山形県の母なる川は、古くから長井の人々と深い関わりを持ってきました。その筆頭が最上川舟運です。酒田から西■り航路で京都や大阪、江戸へと物資を届けるための大事な輸送ルートでした。上流には黒滝(佐野原)という難所がありましたが、米沢藩の御用商人、西村久左衛門によって開削に成功。長井から酒田までの舟運が江戸時代になると可能になり、長井は大きく発展していきました。最上川舟運において米沢藩の表玄関としてにぎわったのが長井の宮・小出でした。宮舟場には、米沢藩の陣屋をはじめ、米蔵が建てられ、京都・大阪からの商品を扱う問屋商店も続々と出現するように。各地から荷物を運ぶ人馬が行き交い、長井は藩内屈指の商業都市へと発展していきました。宮・小出の両エリアには、当時の面影を残す建物が多く残っています。人口減少が進む中、長井市では、中心市街地の活性化や観光振興を目指し、フットパスルートを整備。フットパスとは、地域に昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩ける道のことです。最上川の川辺やまちなかの水路、歴史的建造物などを巡るルートを設定し、フットパスを活用したキャンペーンやイベントを行うなど市内外へ情報を発信しています。さらに、最上川、舟運文化、まちなかの歴史的な建物などの資源と観光を連携させた「長井市かわまちづくり事業」を推進。これはフットパスなどのソフト面と、道の駅や最上川河川緑地といったハード面の両方の整備を進めることで、さらなる交流人口の拡大を図っていくもの。本事業の一環として、フットパスのルートや道の駅「川のみなと長井」の整備、さらに国による宮舟場跡への舟通し水路の整備などに取り組んできました。Nagai City Guide 2024     シQuestionQuestion 1 長発展井し市てはどきたののよう?に旧丸大扇屋宮エリアに残る、代々呉服商を営んでいた商家。町屋の佇まいを残した店蔵や母屋、座敷蔵などがあり、当時の隆盛ぶりをうかがわせます長井の景観葉山連山、最上川、野川、宮・小出地区、平野地区の屋敷林を望む特徴的な長井の景観です10

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