産業のハナ長井市が生んだ銘品たち4どんなものづくりが盛ん?多様な分野で特色ある製品を生み出す プレス加工や鍛造・樹脂成型、切削・研削を得意とする企業が数多く「ものづくりのまち」としても知られる長井市。一方で、恵まれた自然環境を生かした農業、伝統の技を生かした加工品、土産品などの手工業も盛んです。企業城下町として電気機器関連産業が発展 日本産業の基盤を支える次世代の人材育成、ものづくり教育にも注力大正3年、長井駅ができたことにより発展してきた長井市。大正9年に郡是(グンゼ)製糸工場が立地すると、昭和17年には東京芝浦電気(現在の東芝)長井工場を誘致しました。戦後は、電子産業の隆盛とともに多数の関連会社が創業。東芝の企業城下町として電気機器関連の製造業が発展していきました。その後も、時代の流れとともに特色をもった加工技術が培われ、自動車部品、半導体関連など、日本の成長産業を支えています。特に自動機(製品などを作るための機械)メーカーが集積する全国でも稀有な地域であり、現在でも就業人口の約3割が製造業に従事しています。長井市ではかねてより、地域の人材育成の一環として、長井工業高校の技能検定などへの支援や、ロボットの競技大会(マイクロマウス/ロボワン)の開催を継続して取り組んでいます。近年では、地域の子どもたちへのロボット、プログラミング教室を開催し、後継者不足や高齢化の対策として、次世代の人材育成を目指しています。Nagai City Guide 2024 シ長井刺し子昭和53(1978)年頃、旧家に残されていた雑巾(布の補強のために刺し子をしたもの)から、縫い目を解いて、独自の手法で開発・普及したのが長井刺し子です。刺し方は縦・横・斜めのほか、「くぐり刺し」も使う置賜刺し子が元になっています。自動機の一つ、コンデンサーの組立洗浄機ロボット教室成島焼上杉鷹山公が、米沢市成島に窯を築かせたのが始まりと言われています。一度は途絶えた成島焼を、陶芸家和久井富二夫が長井市今泉の良質な陶土を用い、長年かけて復興しました。なまこ釉、黒釉と窯の焼成によって生じる窯変だけで作品を仕上げるのが特徴です。ロボワンマイクロマウス長井紬上杉鷹山公による養蚕奨励に端を発した絹織物業が、明治時代には「長井紬」として大きな発展を遂げます。琉球産の織物を思わせる鮮やかな絣柄や、独特な風合いの生地が特徴。手織りの紬は「置賜紬」として国の伝統的工芸品指定を受けています。PickupQuestionQuestion18
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