平成18年9月市議会定例会 意見書

我が国の経済は、一部の大企業の設備投資、生産、収益等で回復基調にあるものの依然として地域経済や中小企業に不況感は強く、個人消費の横ばい、原油高騰に端を発した原材料価格の値上げなど不安定要素は増している。しかも近年、一部では改善が見られるものの中小企業向け貸し出しは総じて減少しており、金融環境は厳しい状況が続いている。また、この間、大量の不良債権が発生し、金融機関の破綻や金融システムの不安を引き起こした。
このような中、金融庁より「リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラム」や「金融検査マニュアル別冊(中小企業融資編)」、「地域密着型金融の機能強化に関するアクションプログラム」が出されたが、地域経済の活性化のための中小企業金融の円滑化に向けた更なる対策を講ずることが求められている。
よって、国におかれては、次に掲げる事項の実現に向けて政府系ならびに民間の金融機関に対して要請するなど、適切に対処するよう強く要望する。

1 貸し手と借り手の公正な取引関係を維持しつつ、地域と中小企業に対し、より円滑な資金提供や利用者利便を図ること。
2 物的担保優先や連帯保証による割合を減らし、中小企業の潜在能力や事業性を重視する融資を拡大すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成18年9月22日

山形県長井市議会

衆議院議長                         河野  洋平様
参議院議長                         扇 千景様
内閣総理大臣                      小泉 純一郎様
財務大臣                            谷垣  禎一様
経済産業大臣                      二階  俊博様
金融・経済財政政策担当大臣 与謝野  馨様
中小企業庁長官                   石毛  博行様