ながい食育通信vol.1~高橋鯉屋さんの食育インタビュー~
市民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むためには「食」はとても重要であり、あらゆる世代で大切なことです。市民一人ひとりが心身ともに健康で活き生きとした毎日を送るために、長井市では食育推進計画を策定し食育を推進しています。
ながい食育通信では、『食』に関するさまざまな活動に取り組まれている市民の方々や団体、企業など食育活動情報をご紹介します。
今回のテーマ「高橋鯉屋 さんの食育インタビュー」
学校給食へ置賜の郷土食「鯉料理」の提供
大正11年(1922年)創業で長井市成田で鯉の養殖加工販売をおこなっている高橋鯉屋さんは、平成30年頃から毎年市内の学校給食に鯉料理を提供していただき、給食前に鯉食の歴史や鯉のおいしさ、食べ方など、こどもたちにわかりやすい講話をしていただいています。
高橋鯉屋さんの食育インタビューについては、あやめレポ令和6年7月号でもご紹介しておりますが、あやめレポに載せきれなかった部分も含めてホームページで紹介いたします。
高橋鯉屋さんの養殖池
養殖鯉
鯉の卵
鯉給食の提供のきっかけ
社会科見学に来た小学生たちに「鯉を食べたことがありますか?」と質問をしたところ、たくさんのこどもたちが鯉を食べたことがないことを知って、こどもたちに鯉料理を食べてもらおうと平成30年頃から学校給食へ鯉料理の提供をはじめました。
市内では小学校6年生を対象に、市外では置賜地域の中学校に鯉料理を提供しているので、年間1000人くらいのこどもたちに食べてもらっています。学校では給食前に鯉料理に関する歴史や食べ方について講話もしています。
食文化継承の危惧
世帯構造の変化で3世代同居が減り、祖父母たちが食べてきたものが親へ、親から子へ伝わらなくなってきました。今はこどもだけでなく、30~40代の親も鯉を食べたことがない人が増えています。また、新型コロナウイルスの影響で人が集まる機会が少なくなり、冠婚葬祭の形態が変わったことや、食の洋食化で鯉を食べる機会が減りつつあり、食文化が伝わらなくなってきたことを危惧しています。どんどんと消費が下がっていく一方で、さらに物価高騰の影響で餌代が倍くらいに跳ね上がり、養殖をしている人が少なくなってきたことも心配しています。
鯉を食べたことがある!久しぶりに食べよう!と言ってもらいたい
楽しみにしているこどもたちに鯉料理の提供を続けていけるように、食べたことがある方には久しぶりに食べようかという感覚になって年1回でも食していただけるように、おいしい鯉の提供のために日々努力を重ねています。
鯉は身の部分だけで測ると鰻と同じくらいのカロリーがあり、内臓の部分は鰻以上に栄養成分があります。皮も食べられて、うろこは昔から目に良いとされています。うろこと皮の間のゼラチン質はタレを含んでくれるのですごく味が濃く歯ごたえもあっておいしいですよ。
鯉のおすすめの食べ方
鯉のあらいを使って
カルパッチョにして食べると絶品です!
長井市の食育推進計画
長井市では、令和6年3月に第3次長井市食育推進計画を策定しました。詳細につきましては下記のリンク先からご覧いただけます。
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更新日:2024年09月17日