ながい食育通信vol.9～長井子ども食堂あずま～る「キッズ」へ食育インタビュー

市民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むためには「食」はとても重要であり、あらゆる世代で大切なことです。市民一人ひとりが心身ともに健康で活き生きとした毎日を送るために、長井市では食育推進計画を策定し食育を推進しています。

ながい食育通信では、『食』に関するさまざまな活動に取り組まれている市民の方々や団体、企業など食育活動情報をご紹介します。

子どもたちの食と居場所づくりをサポート

長井子ども食堂あずま～る「キッズ」は、子どもの居場所づくりや孤食の問題に対して当時スタッフ4名の思いが重なり、2019年に「子ども食堂」を立ち上げました。主に毎月第4土曜日に豊田コミュニティーセンターを活動場所として、参加した市内の幼児・小中学生へ季節ごとのおいしい食事の提供や収穫体験、希望者には学習支援を行っています。また企業と協力して市内スーパーにフードドライブを設置し、企業や家庭等から寄付いただいた食品や食材をおいしく子どもたちの食事へ提供し、必要な方には配布して食べ物を無駄なく利用し、子どもたちの食育だけでなく環境問題解決を後押しする取組につながっています。

長井子ども食堂あずま～る「キッズ」代表の眞木悦子氏に子ども食堂で行っている食育につながる取組についてインタビューしました。

子どもたちの食事はスタッフが参加者の年齢や食育のことを考えながら献立を考えて作っています。市内の方や企業の皆様にいただいた食材を無駄なくおいしく子どもたちに食べてもらえるように、メニューを紹介するときは寄付いただいた食材や食品を紹介し、私たちのために食べてほしいと願って寄付してくださる方が多くいることやその方々への感謝の気持ちを感じてもらえるように説明をしています。また、できるだけ長井でとれた野菜や作られている食品を多く使うようにしています。旬の時期に地元の食材をいただけるのは1番の食育になります。

季節感を感じてもらえるように七夕には食材を星形になるようにしたり、クリスマスはケーキやツリー型ハンバーグにするなど工夫を入れて食事を楽しんでもらっています。みんなで食事をするときは配膳などできることをお手伝いしてもらい、協力しながら食べることの大切さを学べる機会につながっています。

メニューはわりと好評で、「この味付けなら野菜を食べるので、レシピを教えてほしい」「このメニュー美味しいので家でも作ってみたい。レシピ教えてください」と保護者の方から聞かれることが多くなりました。次回の活動案内のお知らせにはおすすめのレシピなども一緒に紹介しています。

子どもたちに野菜や魚嫌いが多く、味噌汁も核家族ではあまり食べないと聞いているので、野菜の和え物は味付けを毎回変えてみたり、普段はあまり家庭では食べないだろうと思われる献立にしてみたり、具だくさんの味噌汁にして工夫しながら調理しています。

秋は地域の方のご協力をいただいてサツマイモの収穫体験をしています。今年は大収穫で子どもたちは大興奮でたくさんの笑顔が見れました。掘った芋は休んだ子やみんなで分けて持ち帰ってもらったり、あずま～るでの食事でもおいしく調理しました。

食べ物を買うことは容易でも、植えてくれる人や手入れをしてくれる人がいて、収穫をしないと手に入らない。食材を買って調理をしてくれるおうちの人がいてはじめて食事をいただけるということを、子どもたちがこの収穫体験を通してこれからの食事で何か感じることができれば本当に嬉しいです。地域の方や先輩方が教えてくださることで子どもたちの心が豊かになれます。

地元長井には安心安全でおいしい食材や旬のものがたくさんあります。安心安全な国産食材や、日本ならではの伝統料理、郷土料理を子どもたちに食べさせてあげられるのが一番の食育になります。物価高騰で次々と値上げが続く中で市民や企業の皆様からのご寄付が子ども食堂の運営を支えて下さっています。少しずつフードドライブが周知されるようになってご協力も増えています。「地域みんなで子育て」していることにつながっていくような気がして嬉しい気持ちになります。

子ども達にはみんなでわいわい遊んで温かいご飯を食べて過ごす中で、郷土に親しみや関心を持ち、食に対する興味をもっともっと大きくしていってほしいです。

長井市の食育推進計画

長井市では、令和6年3月に第3次長井市食育推進計画を策定しました。詳細につきましては下記のリンク先からご覧いただけます。