ながい食育通信vol.11~伊佐沢小学校PTA「弁当の日」の取組紹介~
市民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むためには「食」はとても重要であり、あらゆる世代で大切なことです。市民一人ひとりが心身ともに健康で活き生きとした毎日を送るために、長井市では食育推進計画を策定し食育を推進しています。
ながい食育通信では、『食』に関するさまざまな活動に取り組まれている市民の方々や団体、企業など食育活動情報をご紹介しています。
今回は、伊佐沢小学校とPTA連携による食育の取組について伊佐沢小学校と伊佐沢小学校PTA会長の工藤友子氏にインタビューした内容をご紹介します。
伊佐沢小学校PTA『弁当の日』の取組
伊佐沢小学校では、PTAの食育の取り組みの一環として5・6年生を対象に、年に1回『弁当の日』を実施しています。

『弁当の日』とは、2001年に香川県の滝宮小学校で当時校長だった竹下和男氏が発案した食育の取り組みです。献立作成、買い出し、調理、弁当箱詰め、片付けをすべてこども自身で行い、親は手伝わない(見守る)というルールのもと、自立心や感謝の気持ちを育てる活動で、単に食事の技術を学ぶだけでなく、自立と成長を促す画期的な食育手法として注目され、全国各地の小中学校で実施されるようになりました。伊佐沢小学校でも数年前からこの取り組みを導入して、年間行事として毎年12月に実施しています。
伊佐沢小学校では、大切なこととして次のことを掲げて実践しています。
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1.献立から考えることで養われる自立心 2.「食べる」ことだけだった食がその前の工程に関わることにより一層自分ごとになる 3.家族の仕事の見え方が変わり感謝の心が芽生えやすくなる 4.親がこどものすることに対して辛抱強く見守り親子の関わりが変わること 5.正解や理想を作らず背伸びのしない弁当作りで暮らしに近い食作り |
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学校との連携
『弁当の日』では5年生は家族に手伝ってもらいながら作り、6年生は献立から自分で考えて作ります。12月の実践日に向けて、児童が無理なく自分たちで計画的に実践できるように学校の授業でも先生がサポートをしています。家庭科の授業では基本的な食の知識や技術を学習します。5年生は初めての調理実習で切る、火を使う等調理の基本を学びます。6年生は3つの食品グループ(三食食品群)の働きについて学び、栄養面も考慮しながら弁当のアイディアを考えます。また10月に市の栄養教諭による食育講話の他、養護教諭による適塩指導を実施し、さらに食への意識を深めていきます。
当日は5・6年生が同じ教室で一緒に弁当をいただきます。どんなお弁当を作ってきたか見せ合ったりしながら楽しみながら会食をします。その後は振り返りを行い、弁当の写真と保護者の感想を添えて廊下に掲示されます。『弁当の日』を実践しない下級生は5・6年生が作った弁当を見ることで、いつか自分たちの番になったらお弁当を作るんだなと認識するようになります。
5年生の感想
6年生の計画表と感想
こどものたちの未来のために
親が手伝わなくても段取りや時間管理等、こどもが自主的に考えて行動する力が育つことを期待している保護者が多い中、この取り組みを実践した保護者の方のほとんどが感謝の言葉や対話を通してこどもの変化を実感できています。また大人も辛抱強く見守る大切さを知り、親として成長できる機会になっています。はじめて『弁当の日』に取り組む保護者の方はとても心配される方もいらっしゃいますが、大事なのは「上手に作ること」ではなく失敗も含めた「経験」の蓄積であり、栄養面を考えながら自分が作れる弁当を考えてもらっています。授業の中でも先生がこどもたちに声をかけてあげることで心理的な負担を下げていることが継続につながっています。伊佐沢小学校は少人数の学校で保護者の協力が得やすい地域性に加えて、農に携わる機会や環境が身近にあり、食育への理解が得られやすく取組が続いていることに大変感謝をしています。
今後もこどもたちの未来のために保護者の方のご協力を得ながら「弁当の日=こどもの挑戦する日」としてできる範囲で取組を継続していきたいです。
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更新日:2026年02月27日