第4回振興審議会の会議録を公開します

 平成25年4月25日木曜日に開催された第4回長井市振興審議会の会議録を公開します。

 長井市では、平成25年度に第5次総合計画の策定を予定しています。社会情勢の変化に対応した長井の未来を考え、今後のまちづくりを総合的に推進するため、振興審議会を設置しています。
 審議会は公募で選ばれた委員を含む18名で構成されており、市長の諮問を受け、市民の意見を市政に反映させ、市民に開かれた総合計画を策定することを目指しています。

 第4回振興審議会では、平成24年度経過報告のほか、計画期間や基本構想・基本計画の構成案について、協議が行われました。

審議会の資料等については、下記PDFファイルをご覧ください。

第4回長井市振興審議会 会議録

開催日時

平成25年4月25日木曜日 午後3時00分~午後5時10分

開催場所

長井市民文化会館 3階 大会議室

出席者

委員

12名(加藤弘二委員、竹田喜博委員、渡部秀一委員、鈴木喜典委員、安部義彦委員、青木孝弘委員、北川忠明委員、齋藤道郎委員、鈴木周子委員、齋藤真知子委員、磯村志津香委員、平吹登委員)

事務局

10名(遠藤健司副市長、鈴木一則企画調整課長、遠藤敏男管理課長、梅津和士商工振興課長、谷澤秀一総合計画主幹ほか)

傍聴者

2名

協議

(1)平成24年度経過報告

  • 資料1~4を用いて、事務局からこれまでの経過の報告を行いました。

(会長)ただいま事務局から説明がありましたこれまでの経過の内容について、委員の皆さんからご意見やご質問はございますか。

審議会の経過報告について

(委員)文教部門の専門部会において、教育に関わる意見が少ないように思いますが、どのような議論がなされたのでしょうか。

(事務局)第四次総合計画の総括の話もしていたので、そこでは「長井の心」などについて意見交換も行っていました。また、教育関連の公共施設の整備等についても話がなされました。

骨格案について

(委員)将来像のイメージである「しあわせ」について、「自分」と「家族・知人」とありますが、それよりも「自分・家族」と「地域・知人」のほうがイメージとしてわかりやすいのではないでしょうか。

(事務局)しあわせのイメージとして、まずは個人から考えました。ただ、こちらはイメージの段階のものなので、今後本文を記述していく際には考慮していきます。

(委員)まちづくりの理念として、レインボープランの理念も記載されていますが、これまでも協働、共助、土と命をつなぐことを掲げてきました。生ごみの循環というだけではなく、そのような理念こそが評価されてきたのだろうと考えています。今でこそ循環型社会の必要性が叫ばれていますが、長井市では20年以上前から既に実践してきました。レインボープランの理念は市の理念そのものとして残していってほしいと思います。

(委員)レインボープランが世界に発信できる理念であるという認識は、私は第四次総合計画づくりの時から変わっていません。大きな課題である需要拡大と雇用創出について、レインボープランは中核に据えるべきものと考えています。そのためには資本の集積が不可欠であり、株式会社化はその一つの方法として以前の審議会でも申し上げました。骨格案のなかの課題としても記載されている「地域経済の立て直し」についても、レインボープランはこの一翼も担っていくのではないかと思います。

(会長)大変重要なご意見・ご指摘をいただきました。先ほどの委員のご意見も含めて、どれも総合計画に欠くことができない視点ですので、今後具体化していく作業の際には十分考慮していただくということを事務局にお願いしたいと思います。

(2)計画期間について

  • 資料5を用いて、事務局から計画期間について説明を行いました。

(会長)ただいま事務局から説明がありました計画期間については、構想は10年ですが基本計画は前期5年・後期5年に分けるというもの、そして実施計画は3年間ですが毎年見直すというものですが、委員の皆さんからご意見やご質問はございますか。

(委員)実施計画については、3年間の計画とありますが、見直しが毎年あるということは、1年ごとに計画を市民に出していくということでしょうか。1年ですと、事業が定着するということを考えると難しいのではないかと思います。

(事務局)実施計画は、予算と連動させるものです。したがって、毎年度の予算とともに見直しが必要となります。また、現在も事務事業の評価を毎年度行っていますが、その評価も反映しながら、見直しを行うやり方をしています。なお、総合計画(基本構想・基本計画)から実施計画、事務事業評価、予算などがうまく連動してこなかったという反省がありますので、これからは目標設定や評価の仕方を工夫しながら、うまく連動できるしくみを作っていきたいと考えています。

(委員)評価は3年分をまとめて示していくということですか。

(事務局)例としてお示しした資料では、福祉の方で取り組んだ「いきいき号」という施策では利用実績が思ったほどではなかったという結果を踏まえて、見直しが必要と記載しています。このように次の3年間について、どうしていくかという視点で毎年見直しをしていくという方法です。

(会長)これまでと違う部分として、基本計画を前期5年、後期5年に分けたいという事務局からの提案がありましたが、このことについてはいかがですか。

(委員)途中で見直しをするということは、しっかりと事業評価をしていくということだと思います。それは大変評価できるので、私は賛成です。

(会長)それでは、計画期間については、基本構想が10年間、基本計画が前期5年、後期5年とするということ。そして、実施計画は3年計画で毎年見直しをしていくという内容で決定いたします。

(3)主要指標の検討について

  • 資料6を用いて、事務局から主要指標について説明を行いました。

(会長)ただいま事務局から説明がありました主要指標については、特に人口の目標をどうしていくのかということが大変重要になってくると思います。このことについて、委員の皆さんからご意見やご質問はございますか。

(委員)私の会社で一昨年中途で15人を採用しましたが、不思議なことに長井市在住の人の応募がありませんでした。採用したのは、置賜の他市町の人です。この現象をどう考えたらいいのでしょうか。ぜひ考えてみてほしいところです。

(委員)今のお話を聞いて、これまでは雇用がないから人が来ないと考えていましたが、それだけではないのだなと思いました。しかし、ハローワークで出されている求人情報を見てみると、とても給料が安いなと感じます。たまに高いなと思えば、薬剤師や看護師です。転入してまで就きたいと思える職業はなかなか長井にはないようです。私は婚活のサポーターをしていますが、婚活でもやはり安定した職業に人気が集まります。ただ、現実的にそういた職業ばかりではないため、今後はワークシェアリングなどを考えなければ、長井はもう厳しいのではないでしょうか。

(会長)長井市の若者の失業率はどうなっているのかというところが鍵かもしれませんが、解釈が難しいところですね。その他にご意見はございますか。

(委員)資料に示されている指標は誰もが予測していたことです。人口減少を止めることは難しいことです。国では道州制の議論がなされていますが、この地域でも広域で対応していかなければならないということではないかと思っています。この審議会のテーマにもしなくてはいけないと思います。

(委員)世界規模で経済情勢が変わってきています。TPPの影響が今後出てくることを考えると、特に農業は大変厳しくなるだろうと思います。人口減少とからめてどう考えていけばいいのでしょうか。

(委員)農業者の立場として言えば、農家人口はやはり減っていくと思います。今、農業をやっている人の多くは60代、70代の人たちで、今後10年間のことを考えると、後継ぎがいなければ農業をやめざるを得ません。ただ、やりたいという人もいますし、息子に跡を継がせるという人もいます。TPPの影響がどうなるかはわかりませんが、次の農業をどうしていけばいいかを我々農業人も真剣に考えていく必要があると思っています。また、人口を増やしていくということを考えたとき、安心して子育てができるということが大事だと思います。安心して子どもが学校に通える社会にするための体制作りが重要だと思います。

(会長)農業については、県でもTPPの試算をしていましたが、それでは生産額が三分の一減るだろうという結果になっています。本当に大変厳しい状態になってくると思います。農地の大規模化や六次産業化が進むものと思いますが、農業をどうしていくのかというのは大変難しい課題です。人口についてはいろんなファクターで考える必要がありますが、まずは目標を定めることが大事です。それについてはいかがですか。

(委員)とにかく生産年齢人口の減少が激しいです。就業人口の減少を止めなければ、長井の産業は崩れていきます。今後は、3次産業(特に医療や福祉)で、65歳以上でまだまだ元気な人にも担ってもらうことも必要だと思います。また、女性の力もとても大きいと思います。家庭にいる女性の力なくして長井の未来はないと考えています。ワークシェアリングの話がありましたが、その確立も視野に入れる必要があります。高齢になるとこれまでしたことがない福祉などの職に就くのは難しいとは思いますが、生産年齢人口の減少に対応するにはそのしくみづくりが重要だと思います。

(会長)具体的に10年後に目指す人口はどのくらいがいいでしょうか。

(委員)それは難しいですね。やはり3万人でしょうか。市長が3万人復活と言っているので。少なくとも、推計値で示されている就業人口予測に対して生産年齢人口予測が下回っていますので、この人が不足する状況を解消するための労働力を確保できる人口でないといけないと思います。

(委員)人口を増やすには、子育て環境、教育、高齢者福祉の充実が重要と言われています。県内では、東根市が子育て支援施設を建てるなどして、人口を増やしています。特に子育て支援にも力を入れていかないといけないと思います。

(会長)人口の目標値を決めるのは難しいところですが、引き続き考えていくということでよろしいでしょうか。(異議なし)
それでは、事務局でも引き続き検討をよろしくお願いいたします。

(4)基本構想、基本計画の構成案について

  • 資料7を用いて、事務局から基本構想、基本計画の構成案について説明を行いました。

(会長)ただいま事務局から説明がありました基本構想と基本計画の構成案については、委員の皆さんからご意見やご質問はございますか。

(委員)計画書のイメージについて質問です。これは分野別の施策ごとのページになるのでしょうか。それとも、個別施策ごとのページになるのでしょうか。

(事務局)個別施策ごとのページ構成としたいと考えています。

(委員)地域づくり計画について質問です。これまで各地区2回ずつの説明会がありましたが、地区のなかではその後の議論が進んでいない状況です。今後、策定についてどのように進めていくのでしょうか。企画調整課から1名や2名を地区に派遣して進めていったりするのでしょうか。

(事務局)地域づくり計画は、それぞれの地区ごとに作っていくということを決めていただきます。市から強制するものではありません。作ることを決めた地区には予算や人の支援をしていきます。なお、5月1日号の市報にもこのことは記事を掲載しますので、そちらもご覧ください。

(委員)必ずしもしなくてもいい、と言われると、「作らなくてもいいかな」と思ってしまうのではないでしょうか。

(事務局)各地区説明会ではワークショップなども行いながら、関心を持っていいただいたと思います。今のところ3地区からやってみたいという声が聞こえてきています。

(委員)基本構想の目指すまちの姿のところで、「しあわせをみんなでつくるまち」とありますが、市民としてはイメージが湧きにくいものです。例えば、具体的に10年後にこのまちでどうありたいかというのが見えてきません。ここで、それぞれのライフステージごとに理想の姿を示していくのではどうでしょうか。例えば0歳であれば10歳になった時の理想の姿などです。

(事務局)これから庁内の作業部会で検討していきます。

(委員)これから、5人に1人が高齢世帯となります。相方がなくなったら、残された方はどうなってしまうでしょうか。例えば、一人では料理を作れない男性もいます。急激にそんな時代がきますが、どのような対策を市では考えているのでしょうか。

(事務局)これから庁内で策定作業を進めていくなかで考えていきます。次回審議会にはお示しできると思います。

(会長)今、いろいろと意見を出していただきましたが、個別の内容は今後事務局で作業を進めていただくことにして、構成案はこのような形でよろしいでしょうか。(異議なし)
それでは、この構成案で進めていただきたいと思います。

(5)今後の進め方について

  • 資料8を用いて、事務局から今後の進め方について説明を行いました。

(会長)ただいま事務局から説明がありました今後の進め方については、委員の皆さんからご意見やご質問はございますか。(意見等なし)
それでは、ただいま説明のあった内容で、進めていただきたいと思います。

(6)その他

(会長)委員の皆さまから、その他として何かございますか。

(委員)一つ前の話に戻るのですが、15人の雇用された人が長井の人ではなかったということについて、それはたまたまミスマッチがあったということではないかと思います。いま、仕事を探している人は、広範囲で探すので、置賜の他市町から来たり、長井から勤めに行ったりしている人がいます。雇用の有効求人倍率だけではなく、職業の多様性がないとその土地に就職できないのだと思います。最近、長井では職業の多様性が減少している感じがしますので、単純に雇用の人数というよりも、いろんな職業で求人があれば長井に定住したり、戻って来たりできるのかと思います。

(会長)そのことについても事務局の方で検討していただきたいと思います。

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